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食道・胃・十二指腸進行度診断と治療方針

進行度(Stage)の説明

各種検査(食道造影検査、内視鏡検査、CT検査、PET検査)から得られた結果を総合的に判断し、癌の壁深達度(T)、リンパ節転移の有無(N)、遠隔臓器転移の有無(M)から食道癌の進行度(Stage)が決まります。

TNM 分類(2009年度版:第7版)

T-壁深達度
  • T0: 原発巣としての癌腫を認めない
  • Tis:上皮内癌/高度異形成
  • T1:T1a 癌腫が粘膜内にとどまる病変
  • T1b: 癌腫が粘膜下層にとどまる病変
  • T2: 癌腫が固有筋層に浸潤する病変
  • T3: 癌腫が食道外膜に浸潤する病変
  • T4: 癌腫が食道周囲臓器に浸潤する病変
    T4a:胸膜、心膜、横隔膜に浸潤
    T4b:大動脈、椎体、気管などに浸潤
N-所属リンパ節転移
(腹腔動脈リンパ節や頸部食道傍リンパ節を含む食道のリンパ流領域にあるリンパ節、鎖骨上リンパ節は含まない。)
  • N0: リンパ節転移を認めない。
  • N1: 1-2個の所属リンパ節転移を認める。
  • N2: 3-6個の所属リンパ節転移を認める。
  • N3: 7個以上のリンパ節転移を認める。
M-遠隔転移
  • M0: 遠隔臓器転移を認めない。
  • M1: 遠隔臓器転移を認める。

食道癌TNM病期分類

病期分類 T N M
0期 Tis N0 M0
ⅠA期 T1 N0 M0
ⅠB期 T2 N0 M0
ⅡA期 T3 N0 M0
ⅡB期 T1, T2 N1 M0
ⅢA期 T4a N0 M0
T3 N1 M0
T1, T2 N2 M0
ⅢB期 T3 N2 M0
ⅢC期 T4a N1, N2 M0
T4b Any N M0
Any T N3 M0
Ⅳ期 Any T Any N M1

食道癌の進行度は日本食道学会より下図のようになっています。

(食道癌取扱規約 第10版)

食道癌治療方針

食道癌に対する治療法としては、内視鏡治療、外科手術、化学療法、放射線治療などがあります。これらの治療方法は進行度により使い分けられます。下に食道癌治療ガイドラインによる食道癌治療のアルゴリズムをお示しします。

当院では外科、消化器内科、腫瘍内科、放射線科との合同カンファレンス(治療方針決定のための合同会議)を行い、患者さま一人一人に最良な治療方針を決定し、他科との協力し、集学的治療を行っています。

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